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【IR資料デザイン】見やすさと信頼感を両立するIR資料デザイン完全ガイド

IR資料作成担当者必見!見やすさと信頼感を両立するIR資料デザイン完全ガイド


はじめに


IR資料や経営広報資料を初めて作成する企画部の担当者の中には、投資家や顧客といったステークホルダーに対し、自社の商品やサービスをどのように効果的にアピールすればよいか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

また、資料の構成やデザインの重要性は理解していても、具体的な作り方に自信が持てず、試行錯誤を重ねている担当者も少なくありません。

本コラムでは、「IR資料デザイン完全ガイド」として、「見やすいIR資料の特徴」や「IR資料作成の基本的な流れ」、「投資家にアピールするための具体的なデザインのコツ」までをわかりやすくご紹介します。

現在、「どのようなデザインがNGなのか判断基準が曖昧で、自信が持てない」、あるいは「限られた時間とリソースの中で、見やすく信頼感のある資料を作る方法が分からない」という悩みを抱えている方は、本コラムをぜひ参考にしていただければと思います。



IR資料とは


IR資料の概要

IR(Investor Relations)資料とは、企業が投資家や株主、市場関係者などに対し、財務情報や経営戦略を提供するための重要なツールです。

これにより、成長戦略や価値創造プロセスについて株主・投資家を中心としたステークホルダーの理解を深めるとともに、国内外の投資家に向けて、国際会計基準を考慮した財務情報の発信を支援します。

また、中期経営計画をはじめとする成長戦略や、ESG(環境・社会・ガバナンス)関連の非財務情報などを提供し、投資家に対する説明責任(アカウンタビリティ)を果たす役割も担っています。


IR資料・経営広報資料の種類

IRコミュニケーションツールにはさまざまな種類があり、具体的には以下のようなものが挙げられます。

  • 統合報告書、アニュアルレポート、決算短信、財務報告書、投資家説明資料、ファクトブック など:投資家向けに財務状況や経営戦略を伝える資料
  • CSR報告書、サステナビリティレポート など:自社のESG活動を広報するための資料
  • 社内報、記念誌 など:インナーコミュニケーションツールとして用いられる経営広報資料

IR資料・経営広報資料の媒体

IR資料は、紙媒体と電子媒体の両方で作成されます。

紙媒体は報告会などで配布が可能であり、企業の経営状況や魅力を投資家に直接伝える手段として有効です。

一方で、近年は PDF形式やWEBサイトを通じた電子媒体での公表が増加しており、一括ダウンロードによる情報提供や、関連サイトへのスムーズな遷移といった利便性の高さが注目されています。



IR資料におけるデザインの重要性


情報の可視化と理解促進

読みやすいレイアウトやフォントの選定、効果的なグラフや図表の活用により、投資家が重要な情報を直感的に理解できるようにすることが不可欠です。

複雑なデータや数値も、グラフや図表を用いることで 視覚的に簡潔に伝えることができます。

また、色分けやアイコンを取り入れることで、情報の関連性や優先順位を明確にし、資料全体の分かりやすさをさらに向上させることが可能です。


ブランドイメージと信頼性の強化

統一感のあるデザインは、企業のブランド価値やイメージを強く印象付ける重要な要素です。

配色、フォント、ロゴを統一することで、資料全体に一貫性を持たせ、企業の信頼性を向上させることができます。

また、ブランドイメージを確立することで他社との差別化が図れ、投資家への訴求力を高める効果も期待できます。


投資家の期待を高める

洗練されたデザインは、企業に対する投資家の期待を向上 させる要因となります。

統一感のあるビジュアルスタイルは、企業のメッセージを明確に伝え、印象に残りやすくします。

結果として、投資家からの信頼や関心を引き付け、投資の意思決定にポジティブな影響を与えることができます。



見やすいIR資料の特徴


伝えたいメッセージが明確

伝えたい情報は 太字や大きなフォントで強調し、見出しや箇条書きを活用することで、重要なポイントを一目で理解できる構成を意識しましょう。

視線を誘導しやすいレイアウトを採用することで、資料の読みやすさと理解度を向上させることができます。


読み手を意識した構成

グラフや図表を効果的に活用し、データを視覚的に分かりやすく伝えることが重要です。

また、適切な余白や行間を確保することで、情報の詰め込みすぎを防ぎ、スッキリと見やすいレイアウトに仕上げることができます。

特に、比較やトレンドを示す際には色分けや矢印を活用することで、情報の関連性や方向性を明確に伝えることができます。


一貫性のあるデザイン

企業のロゴやブランドカラーを統一して使用 することで、企業の世界観やブランドのメッセージを視覚的に伝えることができます。

統一された配色、フォント、レイアウトを用いることで資料全体のプロフェッショナル性が向上し、投資家に信頼感を与えることができます。

また、無駄な装飾を排除しシンプルかつ洗練されたデザインにすることで、読み手が必要な情報に集中しやすくなるよう工夫しましょう。



IR資料のデザインをはじめる前に決めておくべき3つのポイント


1. 目的とターゲットのリサーチ

IR資料を作成する際、目的とターゲットを明確にすることは、資料全体の方向性を決める上で最も重要なステップです。

作成の目的(例: 決算報告、投資家説明会用資料など)や、主な対象者(例: 個人投資家、機関投資家、海外投資家、ステークホルダー)を事前に明確にしましょう。

目的が異なれば、強調すべき情報や資料のトーンが変わるため、ターゲットのリサーチを行い、受け手が求める情報や適切な表現を把握することが重要です。


2. 伝えたいメッセージと構成のコンセプト

IR資料のデザインを始める前に、伝えたいメッセージと全体の構成を明確にすることは非常に重要です。

まず、資料を通じて何を伝えたいのか、投資家にどのような印象を与えたいのかを整理します。

この段階で、企業のビジョンや価値観を反映したコンセプトを設定することがポイントです。

コンセプトが明確であれば、資料全体のデザインや内容の一貫性が保たれ、投資家に強い印象を与えることができます。

また、重要な情報やメッセージの優先順位を決め、構成案を作成しておくことも大切です。

あらかじめ情報の優先順位を決めておくことで、デザイン段階での無駄を省き、見やすく分かりやすい資料を作成することができます。


3. ブランドイメージの統一

IR資料では、企業のブランドガイドラインを適用することで、信頼性やプロフェッショナル性を高めることができます。

ロゴ、ブランドカラー、フォントなどを統一して使用することで、企業のアイデンティティを明確に示し、資料全体に統一感を持たせることができます。

視覚的な一貫性を確保することで、投資家に企業のブランドメッセージをより強く印象付け、信頼関係を築くことにつながります。

そのため、デザインの初期段階でブランドイメージの方向性を整理し、資料に適用することが、成功するIR資料作成の鍵となります。



今すぐ資料作成に応用できる!デザインの基本


①情報の整理と優先順位

情報の優先順位を明確にし、適切に整理することが、効果的なデザインを作る基本です。

伝えたい内容の重要度を明確にし、視覚的にわかりやすいレイアウトを構築しましょう。

例えば、タイトルや主要メッセージを大きく目立たせることで、読む人の注意を引くことができます。

また、情報を適切に分類し、無駄を排除することで、資料全体をスッキリと見やすくできます。

適切な余白や統一感のあるフォント、色使い、整ったレイアウトは、情報の理解を大幅に向上させます。

「優先順位の明確化」と「情報の整理」を意識することで、短時間で重要な情報を正確に伝えられる資料が完成します。


②見やすさを高めるデザインの4原則

資料作成におけるデザインの基本には、「近接」「整列」「強弱」「反復」 という4つの原則 があります。

これらは情報を視覚的に整理し、伝わりやすくするための指針です。

4つの原則を意識してデザインすることで、視認性が向上し、直感的に理解しやすい資料を作成できます。

「近接」「整列」「強弱」「反復」 の4つの原則

近接は、関連する情報を視覚的にまとめることを指します。

同じカテゴリの要素を近くに配置することで、見る人が情報の関連性を直感的に理解しやすくなります。

たとえば、タイトルとその説明文を近くに配置することで、情報のつながりを明確にできます。

整列は、すべての要素を視覚的に整った形で配置することを意味します。

テキストや画像を揃えて配置することで、資料に一貫性と秩序が生まれて視認性が向上します。

ラインをそろえるためにグリッド機能や数値を使ってデザインオブジェクトを揃えましょう。

強弱は、情報の重要度を視覚的に差別化することを指します。

文字サイズ、色、太字などを使って、重要な情報を目立たせることで、見る人の目を自然に引きつけます。

たとえば、見出しを大きく、本文を小さくすることで、情報の優先順位を明確にできます。

反復は、同じデザイン要素を繰り返し使用することで、一貫性を持たせることを意味します。

フォントや配色、アイコンのスタイルなどを統一することで、資料全体が調和し読み取りやすいリズムが生まれます。


③ 読みやすい文字組みのためのフォント選び

読みやすい文字組みを考える際には、フォント選びが重要です。

内容や目的に適したフォントを選び、「見せる文字」と「読ませる文字」の使い分けを意識しましょう。

見出しやタイトルなど目を引きたい「見せる文字」には、視認性が高くインパクトのあるフォントを使用します。

一方、本文や詳細説明といった「読ませる文字」には、長時間読んでも疲れにくいシンプルで可読性の高いフォントを選ぶとよいです。

フォントの種類を多用しすぎないことも統一感を保つために重要です。

また、文字サイズや行間の調整も重要です。

見せる文字は大きく余白を活かし、読ませる文字は適切な行間を取ることで、全体のバランスを整えます。

適切な行間や文字サイズで十分なコントラストを確保すると情報がスムーズに伝わり、ストレスなく読める資料になります。

適切な行間や文字サイズで十分なコントラストを確保すると、情報がスムーズに伝わる


④情報の可視化。グラフ・インフォグラフィックス

膨大な情報や複雑なデータを効果的に伝えるためには、視覚的な表現を取り入れることが重要です。

グラフやインフォグラフィックスを活用することで、データの特徴や傾向を直感的に理解しやすくなり、資料全体の説得力が向上します。

例えば、売上推移を示す場合は折れ線グラフ、市場シェアを表す際には円グラフを用いることで、視覚的に分かりやすい表現が可能になります。

また、比較データを提示する際には棒グラフを活用すると、違いが一目で把握しやすくなります。

インフォグラフィックスは、データや情報を視覚的に統合し、複雑な内容を整理するのに適したデザイン手法です。

ピクトグラムやアイコンを取り入れることで、視認性を向上させ、読み手が直感的に理解できる構成を作ることができます。

また、図解を活用し、ストーリー性を持たせたレイアウトにすることで、情報の流れが明確になり、伝えたいメッセージをより効果的に届けることが可能になります。

視覚的な要素を適切に取り入れることで、資料の可読性を向上させるとともに、受け手に与える印象を強化し、理解しやすい資料を作成できます。


⑤カラーや写真はトンマナを意識

資料作成において、トンマナ(トーン&マナー)を統一することは、ブランドイメージを確立し、資料の完成度を高める上で欠かせない要素です。

トンマナとは、デザインや表現方法の一貫性を持たせることを指し、視覚的な統一感を生み出す重要なポイントとなります。

特に色の選定は、トンマナを統一するための鍵となります。

ブランドのコーポレートカラーを基調とした配色を用いることで、企業らしさを強調し、資料全体の印象を統一することができます。

例えば、高級感を演出したい場合には、落ち着いた色調やシンプルなデザインを採用することで、洗練された雰囲気を演出できます。

一方、親しみやすさを重視する場合には、柔らかい色合いや温かみのあるデザインを取り入れることで、受け手に安心感を与えることができます。

また、使用する写真や画像の選定も、資料のトンマナを決定する重要な要素です。

ブランドのコンセプトに合った写真を選ぶことで、視覚的な一貫性を確保し、資料の完成度を高めることができます。

例えば、ナチュラルなイメージを持たせたい場合には、柔らかい光や自然の要素を取り入れた写真を活用すると、より親和性の高いデザインに仕上げることができます。

このように、カラーや写真の選定においてトンマナを意識することで、統一感のある洗練された資料を作成することができ、ブランドのメッセージを一貫して伝えることが可能になります。




株式会社オレンジ社は、IR・CSR資料制作に強みを持つ制作会社です。専門的なノウハウをもとに企画、編集、デザイン、印刷やサイト制作まで一貫してサポートし、企業の情報発信を効果的に支援します。企業のブランドイメージを反映したデザインにより、投資家やステークホルダーに対する信頼感を高める資料・サイトの制作を行っています。

 

ご依頼方法やお問い合わせ

株式会社オレンジ社では、エディトリアルデザイナー、グラフィックデザイナーが在籍し、企画の段階からお客様のご要望に合わせたデザインを提案することができます。クライアントのニーズに応じたカスタマイズプランを提供し、予算に合わせたレポート、サイト制作を実現します。制作プロセスはヒアリングから始まり、要件定義、デザイン・編集・印刷・サイト展開まで一貫して対応します。納期や費用についてのご相談も随時承っています。

 

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